2019-05-26から1日間の記事一覧

百物語 五十二回目「ぬらりひょん」

10年ほど前の話である。都心近くに住んでいたが、その近くに大きな商店街があった。休みの日、時間があると夕暮れ時にその商店街を歩いたりする。いわゆる、逢魔ヶ刻。西のそらは紅く染め上げられ。地上は黒い水が澱むように、闇が沈んでくる。そんな時間…